春琴抄(谷崎潤一郎)を読んだ

kindleは偉大だ。Kindle Paperwhiteを買ってから僕の生活は一変した。寝る前の読書がこんなに楽しいと思ったのは初めてである。先日もノリノリで次に買う本を探していたら、リコメンドコーナーにこれを発見した。タイトルに惹かれて購入。谷崎は初めて。

 

幼くして盲目となった三味線の名手である春琴と、彼女の丁稚として、また弟子として寄り添い続ける佐助の話。究極の愛がここにはあった。

佐助は10代の頃から丁稚として春琴の身の回りの世話をし、その後弟子となる。泣き出すほどの厳しい稽古にも佐助は必死で喰らいつき、稽古以外では手厚く身の回りの世話をした。後に夫婦同然の暮らしをするようになるが、春琴は弟子と結婚なぞしないと言うし、佐助の方は師匠様と結婚など恐れ多いと否定する、といった関係であった。

器量が良く三味線も抜群にうまい春琴だが、気性が荒く人に恨まれる事が多かった。そしてある晩彼女は何者かに襲われ、ひどい姿にされてしまう。顔を見られることを嫌がる師匠を想い、佐助はとんでもないことをするのだ。そして、

佐助「もう一生涯お顔を見ることはござりませぬ」
(中略)
春琴「今の姿を他の人には見られてもお前にだけは見られとうない」

究極の愛とはこれである。つまり昔話的いい話。

 

わざとそうしたのだろうが、 文章中に句読点が圧倒的に少ない。これには最初は戸惑うかもしれない。しかしリズムが取りやすいので、スイスイ読めてしまうと思う。

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